正式名称 | ズワイガニ(クモガニ科) |
棲息地 |
北限はベーリング海、南限は、太平洋側で金華山沖、日本海側で朝鮮海峡。
水深約200〜400メートル・水温約1〜4℃位の海底にいます。 |
通称 |
オスのことを「松葉ガニ」メスのことを「セコガニ」と呼びます。
北陸では越前ガニと呼ばれています。 |
沖合底引 | 100〜200メートルの海底で、網を引き、ズワイガニ(松葉がに)・かれい・はたはた・にぎす・えび類を漁獲する方法を「沖合底びき網漁業」と言います。 |
漁期 | 松葉がにの漁期は、11月6日から3月20日頃まで。 そして、せこがに(松葉がにのメス)は、資源確保の為にさらに短く、1月10日頃には、禁猟になっています。 |
船 | 30〜75トンの大型船に7〜10人乗り組み、1航海に1〜5日間かけて操業されます。 |
漁場 | 京都府沖合から、山口県沖合、韓国東岸方面 |
カニの一生 |
大きく分けると、卵・幼虫・稚ガニ・幼ガニ・親ガニ。
1年間、セコガニに抱かれていた卵(4〜7万粒)が春にふ化し、約3ヶ月位で稚ガニに。
カニは、甲殻を脱皮しながら成長します。
最初の1年間に3回、2年目に2回、3年目からは年に1回くらいの脱皮を繰り返し、7〜8年で親に(オス甲幅約8cm、メス甲幅約7cm)なります。
メスはここで成長が止まり、オスはさらに脱皮し大きくなっていきます。(甲幅約15cm) |
泡ふき | 水から出されると、水中から酸素を取ることが出来なくなるので、止む無く自ら泡を出し、泡の表面に溶け込んだわずかな酸素を取りこむ、カニにとっては呼吸困難という最大の危篤状態なのです。 |
ミズガニ | 成長過程の中で、脱皮している最中のかにのことを「ミズガニ」と言います。ミズガニは、水が多く中身が無くて美味しくないんですね。相場も安いはずですが素人目にはわかりにくいです。 |
かにみそ | カニのみそと呼ばれているのは”肝臓”で、この中には多量の脂肪やグリコーゲンが、含まれています。栄養分が豊富で、美味ですが、1匹の中には少ししか入っていません。肝臓なんですから、当たり前なのですが。 |
赤くなる | カニを煮ると赤くなりますね。これは、甲殻に、カロチノイド系の色素「アスタキサンチン」という物質が含まれていて、生の時蛋白質と結びついているのが、加熱によって蛋白質が変化、空気中の酸素によって酸化し赤くなるそうです。 |
健康に |
カニエキスって良く聞かれます。私は、研究家では無いので、詳しいことは書けませんが、カニは栄養はあるのに、カロリーは低いそうです。
カニから抽出されるキトサンエキスは、アトピー治療、人工皮膚への応用など研究が進んでいる物質です。 |
甲殻 | 甲羅や殻からは美味しい”だし”が出ますよね。その後の殻は、天日で干して乾燥させ粉にすると、ランの花などの肥料にもなります。 |
あく |
カニのアクは、少し強いようで、生のままで沢山食べると、お腹をこわす方もおられます。子供さんには、特に気をつけてあげましょう。加熱したものは大丈夫なんですが、生が美味しいからと言って、欲張ると後で後悔するかもしれません。
実は私は、カニアレルギーなのか、生のまま食べると、耳の奥が痒くなります(痒くてもかけない)。それは、飲みこんだとたんに来ますから、やはり生アレルギーなんでしょう。けど、美味しいから食べたいんですよね。しばらくすると、すぐ治るので、気にしないで食べてます。加熱したカニは、何ともないのですが・・・。 |
ゆで方 |
ちょっとここで、生ガニのゆで方の秘訣を。 大きなお鍋にたっぷりの水に海水くらいの塩を入れ、カニを丸ごと、甲羅の腹を上にして入れます。そして沸騰してから、約15〜25分間茹でます。この時間差は、カニの大きさによります。カニは高価なものですし、失敗しないように茹でるのは、難しいです。ちなみに、生きたカニをそのまま熱いお湯に入れると、足がバラバラになってしまいます。
茹で時間が短いと、最初はカニは赤くても、だんだん黒くなってきます。 |
保存 | いくら新鮮なカニでも、生のまま置いてると、すぐに殻が黒くなってしまいます。加熱したり茹でたカニなら、冷蔵庫で1日くらい平気なのですが、沢山あって食べきれないような場合は、冷凍庫に保存しましょう。流水につけて解凍すると、水分が逃げません。 |
冷凍 | 最近は、”船内急速冷凍”されたものも多いです。何日も航海に出ていた漁から帰ってくるのですから、新鮮さを保つために、ある程度冷凍されます。冷凍技術も進歩しているので、一概に冷凍するのが悪い訳ではありません。 |